葉っぱを見上げて空をあおいで

花よりも 葉っぱに魅かれて空を見る

夏だ!活力爆発だ

若い父親に抱っこされた男の子が、道端の葉っぱを次々と指差しながら、葉っぱ!葉っぱ!と叫んでいる。

見ると、葉っぱたちがぼうぼうと茂っているのだ!

強い陽ざしを浴びて、すっかり濃い緑色になっている。

夏が来ている。

生き生きと茂る草の中にたくさんの生き物。

湿った暖かいすみかで伸び伸びと暮らし、葉っぱたちが大らかにそれを許す。

生き物たちの活力が透けて見えるようだ。

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パパの髭もぼうぼう。

生きる活力に満ちている!

 

何かに囚われて生きるなら

心が悲鳴をあげていたら、一旦違う方向に歩いてみよう。

たいてい何かにとらわれているから。

囚われているから逃げられない。

きっと囚われている呪いがあるはず。

 

たぶんだが、

欲。

 

支配欲、金銭欲、そのままいたい欲、面倒くさいからやりたくない欲、いろんな欲があるけど、なんらかの欲。

一度、全く違うものに目を向けてみる。

違う世界が見えて、それが心地いいなら、

それが呪いを解く鍵となる。

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枯れてるわけじゃない。待機してるんだ

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天空を突き刺すように伸びている枝。

枯れているように見えるけど、枯れてはいないよ。

待機してるんだ。

思いっきり手足を伸ばせるその時を待っているだけなんだ。

目を凝らして、よく、よーく見てみて。

小さな小さな葉っぱの蕾がこっそりついている。

春までに誰にも気づかれないように少しずつ少しずつ。

すごいよね、君たちは。

 

ただ生きていてもいい

ずいぶんと昔にとても小さい映画館でロシアの映画を観た。

オブローモフの生涯という題名だった。

なんだか全体的に気だるいムードのよくわからない映画だった。

主人公のオブローモフは、恐ろしく怠惰な人間で何もしてなかった。何もしないでだらだらと過ごし、だらだらと死んでいった。

だけど、彼の言葉をひとつだけ強烈に覚えている。

庭に散っている枯れ落ちた葉っぱについてだ。

枯れて落ちてカサカサと音を立てる色あせた葉。

すっかり肉も水もなく古びた紙みたいに軽くなった葉っぱたちを見て言うのだ。

あの葉っぱだって意味があるんだ。

この世に存在するものに意味のないものなんてないんだ。

そんな言葉だった。

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冬のように生きるのは痛い

冬の庭はさびしい。

生き生きと輝く光るものがない。

真っ赤な椿さえ、漆黒の葉っぱの中にひんやりと光るどん詰まりのネオンみたいだ。

ただの庭でさえ、これだけ寂しいと感じるのだ。

空襲や爆撃で、焼かれたり壊されたりした場所を目にしたなら、どんなに胸が潰れるだろう。

 

春の勢いある色の鮮やかさよ。

ピカピカに光る新緑たちよ。

君たちが安心して伸び伸びと腕を伸ばしながら立ち上がれる日が早く来るといいね。

人間という生き物にかかっているのにね。

生きる、ということすらバカにしている生き物の人間がいるんだよ。

生きる、ということより胸の中を支配するちっぽけな何かだけを見ているんだね。

悲しいね。

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ストレスのもとはわかっているがどうしようもない時

胸の中に溜まりに溜まったストレスの塊を何とかしたくて空を見上げるが、ぎらついた太陽がまぶしいばかりで、慰めになる葉っぱの皆さんの顔すらよく見えない。

 

こうなったらもう、外に飛び出すしかないのである。

じっとしていてはいけない。

 

外に出れば、自分以外の人間の姿に出会う。

自分の周りで息をして、動いている人間の気配を感じる。

それでいいのだ。

究極的に心が死にかけたら、葉っぱすらただの景色になってしまう。

人間を癒すのは、やっぱり人間なのだ。

 

早く葉っぱセラピーでなんとかなるところまで回復しよう。

コップを洗うとか、領収書を整理するとか、テーブルを拭くとか、目の前にある片づけたらすっきりすることを、地道に片づけて行こう。

そして、好きなことをひとつずつやって行こう。

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葉っぱパワーはきっと遺伝子的に効き目があるのだ

なんの落ち度もないはずなのに、降って湧いてくる災難がある。

いったい?

なんで?

こうなった?

って思うけど、深く考えるのはやめよう。

考えれば考えるほど時間の無駄。

どうにもならないし。

何かの巡りでそうなってしまっただけ。

それだけ。

 

起きてしまったことには、潔くさようなら。

目の前の一秒一秒の未来を生きよう。

 

こんなにも強烈な太陽の熱もなんのその!

きらきら輝く葉っぱを見上げて、

今日も元気をもらう。

葉っぱのパワーは、ぜったい人間より強い。

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